普段から、おやつとして食べているナッツ類ですが、よく食べられているのは6種類。ピーナッツ・アーモンド・クルミ・ピスタチオ・マカダミアナッツ、そして、すこし大きめのカシューナッツなどです。
でも、知っているのは、スーパーなどで買って食べている食品工場で加工されたものばかりですね。じつは、実(み)のなり方や育ち方は意外と知られていません。
なかでも、カシューナッツの育つ姿はとてもユニークで、想像(そうぞう)と全く違うことに驚(おどろ)いてしまいます。そんな、ユニークな形の実がなり、驚きの育ち方をする、カシューナッツをご紹介します。
カシューナッツはどんな実のなり方をするの?

普段食べているカシューナッツは、種子(しゅし)の中身で『仁(にん)』という部分です。実の外に種子がつくユニークな形をしています。実の部分は果実(かじつ)で、原産地(げんさんち)では見た目がりんごのような形をしていることから、カシューアップルと呼ばれています。
果実の表面の色は、黄色や赤黄色で、釣鐘(つりがね)のような形をしています。その果実の下に勾玉(まがたま)の形をした、殻(から)の中に入っている『仁』を、食品とて加工されたものが、私たちが食べているカシューナッツです。
勾玉の形ってどんな形?と思われましたか!カシューナッツを思い浮かべてください。『C』や『コ』の形をしていますね。この形を言います。勾玉とは、もともと動物の牙に穴をあけて身につけた装身具(そうしんぐ)で、いろんな意味がありますが、一言でいうとお守りですね。
普段食べているカシューナッツになるには

カシューナッツとして食用にするためには、いろんな工程があります。手作業で果実と種子に分け、殻つきカシューナッツを天日干(てんぴぼ)しにして乾燥させます。そのあと、ロースト処理をおこなってから、殻を割り、殻をむき、味つけをして製品となります。
【天日干し】 日光にさらし乾燥させる 。
【ローストする】 焙煎(ばいせん)する作業。
【殻を割り殻をむく】 種子の殻を割り中の仁を取り出す作業。
【製品加工】 味付けや包装する作業を終えて出荷する。
製品になるまでには、いくつもの作業工程(さぎょうこうてい)があるなか、手作業でたくさんの労力(ろうりょく)を使い、私たちが知っているカシューナッツになります。とても手間のかかる食品で、それが美味(おい)しさの秘密(ひみつ)なんでしょうね。
ここで疑問?実は捨てるのでしょうか。いやいや、じつは、実も食べられます。日本には流通(りゅうつう)していないが、原産地ではジャムやジュースで食べたり、発酵させてお酒にもなりますよ。
じつは知らないカシューナッツの育ちかた?

どこにでも売っているカシューナッツ、おそらく、食べたことのない人は、いないと思うぐらいポピュラーな食べ物ですね。中南米原産(ちゅうなんべいげんさん)でウルシ科のカシューの木で、その種子の中身である『仁』を食用に加工されたのがカシューナッツです。
カシューの木は大量の雨や高い湿度を嫌い、さらに、寒さにも弱く、適度な雨量がある熱帯地域や亜熱帯地域を好み、高さ8mから15mまで成長する木です。11月から3月ごろの雨の少ない時期に開花し、およそ2ヵ月から3ヵ月で実が完熟します。
見た目もユニークで、一般的に果実と言われる部分は、花托(かたく)と呼ばれる部分が肥大したもので、形がりんごのように見えることから、カシューアップルと呼ばれ、その果実の下にできるのが種子です。
実はどのように収穫するのでしょう?
カシューの木は、カシューアップルとよばれる実が、一度にたくさん実(みの)るのが特徴です。そして、木になっている実を収穫する場合もありますが、ほとんどが、完熟(かんじゅく)して落下する実を拾い収穫します。
実の色と大きさは?
カシューアップルの大きさは、色によって違いがあります。黄色の果実は細長く、黄赤色の果実は横に太いです。また、カシューの木はウルシ科ですので、種子を素手(すで)で触(さわ)ると、かぶれたりします。しわしわの指になっちゃいますので要注意です。
まとめ
- カシューナッツの実はとてもユニークな形をしている。
- 種子は実の外にできている。
- 種子は勾玉の形をしている。
- 普段食べているカシューナッツは種子の中身の仁という部分。
- 実である果実はカシューアップルと呼ばれている。
- カシューの木は一度にたくさんの実をつける。
- 実もジャムやジュースにして食べることができ発酵してお酒にもなる。
カシューナッツは誰もが知っているポピュラーな食べ物なのに、実のなり方や、育ち方など、ほとんど知られていませんね。種子が実の外にできていたなんて、知らないで見つけたら、つまんで捨ててしまうかもしれません。そして、美味しそうな実がなってるなと思います。
手作業が多く大変な労力で生産されているカシューナッツです。食べるときは、そのユニークな形を思い浮かべながら美味しくいただきましょう。
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