突然ですが皆さんに問題です。我が国、日本の首都はどこでしょう?そう、正解は『東京』ですよね。それではドイツの首都はどこでしょうか?
「えっと・・・ドイツの首都はほら、アレだよアレ」「そうそうアレね」そんな会話がちらほらと聞こえてきそうです。実はドイツの首都はどこかという問いの答えにはいくつかのパターンがあるようなんです。
なぜ、首都なのに答えが複数出てくるのでしょうか?これってトリビアになりますよね?(懐かしい)という訳で、今回は『なぜドイツの首都を聞かれるといくつもの答えが出てくるのか問題』について早速リサーチをしてみましたのでご覧ください!
ドイツの首都ってどこ?

それではまずはドイツの首都は?に対する答えのパターンにはどのようなものがあるのかを調べてみましたので、こちらをご覧ください!
【質問】ドイツの首都ってベルリン?フランクフルト?
【回答】ミュンヘンです。
【回答】ドイツの首都はベルリンになりました。
ヤフー知恵袋(外部リンクへ飛びます)
早速混乱しています。【ベルリン】【フランクフルト】【ミュンヘン】が出てきました。ちなみに他には【ボン】という回答もありました。どれも「なるほど!」とひざを打ってしまいそうなくらい知名度のある都市ですよね。
ちなみにこの記事を書く前に友人に「ドイツの首都は?」と質問したところ、1秒で「ミュンヘン」と答えてくれました。これは検証が必要だと肌で実感。
ドイツってどんな国なの?
まずは簡単にドイツがどんな国なのかをご紹介します。ドイツはヨーロッパの真ん中あたりに位置する国で、EU圏内(けんない)で最も人口が多い事で知られています。
- 正式名称 ドイツ連邦共和国
- 人口 約8,300万人(2019年)
- 面積 約357,600平方キロメートル
- 公用語 ドイツ語
- 通貨 ユーロ
ドイツは16の州があり、面積は日本よりやや小さめ。国内総生産(GDP)が世界第4位(2020年3月調べ)と、非常に経済力が高い国でもあります。あのベンツのマークがその豊かさと自信を表しているよう。
ちなみに『リュックサック』はドイツ語らしいです。我が国日本でもドイツ語は意外なところで浸透(しんとう)しているのですね。
ドイツの首都が決まるまで
1961年にドイツは『ベルリンの壁』によって東と西に完全に分断。東ドイツの首都は『東ベルリン』、そして西ドイツの首都が『ボン』とされました。その後、1990年にベルリンの壁が崩壊し、東西統一。そこで新たにドイツの首都は『ベルリン』になったのです。
しかし、「やっぱりボンも捨てがたいよね。経済的にも安定してるし何かと便利じゃないですか」という意見もあったことから、(所説あり)首都機能をベルリンとボンに分散させましょう政策を取りました。
ですのであくまで首都はベルリン。ボンは首都機能を持った主要都市というわけなんですね。こういった経緯(けいい)からドイツの首都が分かりにくい原因のひとつではないかと考えられます。
ドイツの首都ベルリンはどんな街なの?

それではドイツの首都ベルリンについてご紹介したいと思います。何度もお伝えしますがこちらがドイツの正式な首都です。テストに出るかもしれないのでしつこく繰り返しました。
- 人口 約376万人(2019年)
- 面積 約890平方キロメートル
- 主な観光スポット ブランデンブルク門 ベルリン大聖堂
- 日本から飛行機でフランクフルト空港、その後、高速鉄道で約5時間で到着
ベルリンはモダンな建築物と、歴史的建造物がミックスされた活気あふれる大都会。各国から芸術家が集まる街としても人気。地下鉄や鉄道も市内を縦横(じゅうおう)に走っており観光スポットへのアクセスも良好。なんとありがたいのでしょう。
おすすめはクルーズ観光。シュプレー川の中州(なかす)にある『博物館島』は船からベルガモン博物館や、ボーテ博物館など壮大な眺めが堪能(たんのう)出来る大人気の観光スポットなんです。バシバシ写真を撮りたくなっちゃうほどの景観(けいかん)。
ちなみにベルリンの壁は一部が保存され、アーティスト達によって壁画ギャラリーとして生まれ変わりました。それがシュプレー川沿いに立地する『イーストサイドギャラリー』。ポップな彩りの華やかな絵が描かれています。
かつての首都ボンはどんな街なの?

続いてはベルリンの相棒とも言えるボンの街を見てみましょう。ボンは西ドイツ時代の1949年から1990年の約40年間首都でした。
- 人口 約33万人(2018年)
- 面積 約140平方キロメートル
- 主な観光スポット ベートーヴェンハウス
- 日本から飛行機でフランクフルト空港、その後特急列車で1時間45分程度で到着
ベルリンの人口の10分の1以下のボン。実はドイツの首都をベルリンに決定後、ボンは『連邦(れんぽう)都市』に制定。これにより連邦から多額の支援を受け、IT産業を飛躍(ひやく)的に伸ばす事に成功。それが評価され首都機能を持つ事になったのです。
ボンの街並みは昔ながらの石畳が並び、ヨーロッパならではの淡い色彩の建物が多く、歩いているだけでその風景を楽しめます。さらにあの偉大な音楽家であるベートーヴェンの生家も博物館として公開されていて、日々多くの人が足を運んでいるそう。
引用 Youtube
こちらはベートーヴェンの『ピアノソナタ8番 悲愴』です。穏やかな旋律(せんりつ)がボンの街並みと調和しているかのよう。悲愴というタイトルですが、柔らかで温かな音が特徴的。
さらに泣く子も黙る、ピアノ曲『トロイメライ』が有名なシューマンも晩年をボンで過ごされました。ボンの中心部から離れた家でひっそりと奥様と生活を送っていたのだそうです。こちらも現在は博物館として一般公開されています!
フランクフルトやミュンヘンはなぜ?
決して忘れていたわけではありません。『ドイツの首都は?』の回答の『フランクフルト』『ミュンヘン』の存在を。一体この二つはなぜ名前が挙がるのでしょうか?
フランクフルトは空港のイメージから?

日本からの直行便があるのがフランクフルト空港。おそらくこれがドイツの首都と連想させるのではないでしょうか?そしてフランクフルトはベルリンや他の都市部のアクセスにもってこいの新幹線『ICE』や、高速バスなど非常に交通網が発達しています。
さらにフランクフルトにはEU欧州中央銀行がそびえ立つ都会的なエリアがより一層首都っぽい雰囲気を出しています。これを見たら「さすがドイツの首都は違うね」など思ってしまう気持ちは大いに賛同できますよね。
ミュンヘンは実は・・・

実は今から200年以上前、ミュンヘンは首都だった事があるのです。しかしドイツの首都では無く、バイエルン王国の首都としてでした。第一次世界大戦に敗れた混乱の中で起きたドイツ革命によって、バイエルン王国は残念ながら消滅してしまいました。
しかしかつての首都のなごりから、現在もミュンヘンの街には高さ90メートル超えの美しい建築が特徴のペータース教会や、上流家庭の家にありそうなアンティーク家具や天使の壁画で飾られた、ニンフェンブルク宮殿など歴史的建造物がたくさん!
また、1972年にオリンピックの開催都市だったという理由からも、ミュンヘンがドイツの首都としてのイメージにつながりやすいのかもしれませんね。なるほど、納得。私の友人もきっとそう思ったのかもしれませんね。
まとめ
- ドイツの首都を聞かれると様々な都市の名前があがる
- ドイツの首都はベルリン
- ボンは西ドイツ時代の首都で、現在は首都機能を持つ主要都市
- フランクフルトは交通網が発達した都会
- ミュンヘンはバイエルン王国時代の首都だった
ドイツの首都はベルリン。今回で私の頭の中にはすっかりと叩き込まれました。もしかしたら日本の『東京』も外国の方から見たら、『京都』と混同しやすいのかもしれません。実際に京都も首都だった歴史がある、いわばミュンヘンと同じです。
「あれ?どこだっけ?」と思ったらネットや本でその場所の歴史に触れてみると、自分の知らなかった事実に出会えるかもしれません。そう思うと知らない事も楽しみへと生まれ変わるのではないでしょうか。
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