1995年から1996年にかけてテレビ放送され、その人気は社会現象にもなった伝説的なアニメ「エヴァンゲリオン」をご存知(ぞんじ)でしょうか。特に30〜40代の方の中には、根強(ねづよ)いファンも多いことと思います。
この作品に彩(いろど)りを与えているのは、なんといってもエヴァンゲリオン(以下エヴァ)を操縦(そうじゅう)している少年少女たちです。彼らはチルドレンと呼ばれ、エヴァのパイロットとして敵との闘いに挑みます。
しかし、パイロットになれるのはごく限られた人だけなのです。努力や才能があるからといって誰でもなれるわけではありません。そこで今回は、エヴァのパイロットになるための条件を解説していきますね。この記事を読むことで、彼らの共通点が見えてきますよ。
【エヴァンゲリオン】とは
本題に入る前に、このアニメについて簡単に説明しますね。「エヴァンゲリオン」は、大災害セカンドインパクトが起こった2015年の世界を舞台に、人型決戦兵器エヴァンゲリオンのパイロットとなった子供たちと、謎の敵・使徒(しと)との闘いを描いたSFアニメ作品です。
1990年代の日本に第3次アニメブームを巻き起こし、その人気は社会現象にもなりました。エヴァ関連のグッズや映像ソフトが飛ぶように売れ、様々なメディアを活用し認知度を広めたことから、アニメビジネスを切りひらいた作品だと言われています。
これだけ人気に火がついたのは、個性豊かなエヴァのパイロットによるところが大きいでしょう。主人公の碇シンジをはじめ、ダブルヒロインとして多くの男性を虜にしたアスカやレイなど、彼らは全員エヴァのパイロットです。
人型兵器・エヴァンゲリオン
アニメのタイトルにもなっているエヴァンゲリオンですが、これは、使徒と呼ばれる謎の敵を倒すために開発された、人の形をした巨大兵器のことです。この兵器を操縦するのが、パイロットの役目となります。
エヴァに搭乗(とうじょう)する際は、エヴァとパイロットのシンクロ率が非常に重要であり、シンクロ率が高いほど、パイロットの思い通りにエヴァを操縦することができます。逆にあまりにシンクロ率が低いと、エヴァを起動することすらできず、ただの大きい置き物となるでしょう。
シンクロ率
シンクロ率とは、エヴァとパイロットの同調(どうちょう)率、すなわちどれだけ相性が良いかを示す数値のことです。シンクロ率が高いほどエヴァを思い通りに操縦できますが、同時にエヴァが損傷した際にパイロットが被る影響も大きくなってしまうリスクがあります。
それではいよいよ、エヴァのパイロットになるための条件を確認していきましょう。実は、エヴァのパイロットに任命される人には、彼らの年齢と母親の有無に共通点があるのです。
【エヴァンゲリオン】パイロットになるための条件
エヴァのパイロットとなる子どもたちは、マルドゥック機関という、碇シンジの父親・ゲンドウが実権を握っている組織によって選出されます。彼らが選ぶパイロットの条件とは、ズバリ母親のいない14歳の少年少女なのです。
条件1:母親のいない少年少女
パイロットになる子供たちは、原則として母親がいません。というのも、そもそもエヴァのコア、と呼ばれる部分には、そのパイロットの母親の魂が入っているのです。母親の魂をコアに入れることによって、パイロットとエヴァはようやくリンクすることができます。
つまり、自身の母親の魂(たましい)がエヴァ内に入っていない場合、操縦できることはほぼ不可能です。こういった理由から、パイロットになる子どもたちは母親がいない、というのが最低条件になります。
また、エヴァを操縦する際には人が愛情を抱くときに使うとされる、(実際に存在する)「A10神経」を通してエヴァをコントロールする、という仕組みが用いられています。このことからも、親子の関係であることがいかに重要かがわかりますね。
条件2:14歳の少年少女
また、彼らの年齢は皆14歳であることが判明しています。これについては、舞台背景をよく理解していることが必要です。この物語は、2015年の世界を舞台としています。そして、世界を大きく変えた大災害・セカンドインパクトが発生したのが、2001年のことです。
つまり、セカンドインパクトが発生した西暦2001年に誕生した子どもが、パイロットの対象となっています。ちなみに、シンジの通う市立第壱中学校のクラスメートは全員がパイロット候補生であることで知られているんですよ。
以上2つの条件を満たした子供のみが、エヴァの操縦を任されることになります。例えば、シンジの操縦する初号機には彼の母・ユイの魂と肉体が入っていますし、アスカの操縦する弐(に)号機には彼女の母・惣流(そうりゅう)・キョウコ・ツェッペリンの魂が入っています。
例外もある?
ちなみに、全員がこの条件を満たしているわけではなく、例外的にパイロットとなっている人物がいます。綾波(あやなみ)レイと、渚(なぎさ)カヲルです。レイは人造人間、カヲルは使徒であり、実は生身の人間でないため母親が存在しません。
また、真希波マリに関しては劇場版「破」では33歳、「Q」では47歳という設定であり、他のパイロットよりもかなりの高齢(こうれい)です。しかも彼女はアスカの母親の魂が入っている弐号機を乗り回しており、条件は全く満たしていません。
「母親のいない14歳の少年少女」という条件はひょっとしたらアニメ版のみのものなのか、それとも制作者側がこの点の設定に関して迷走してしまったのか。真偽(しんぎ)は明らかではないですが、全パイロットがこの条件を満たしていないということは確かなようです。
【エヴァンゲリオン】主なパイロット一覧
ここからは、作品に登場する主なパイロットを、操縦するエヴァとともにご紹介します。また、アニメ版と新劇場版で多少異なる部分がありますので、分けて見ていきましょう。
- 綾波レイ:零(ぜろ)号機を操縦。どんな危険な任務でも冷静にこなす。
- 碇シンジ:初号機を操縦。物語の主人公で、エヴァとのシンクロに関して天才的な能力を発揮する。
- 惣流・アスカ・ラングレー:弐号機を操縦。わずか4歳のときにエヴァ操縦の適格者(てきかくしゃ)として選出。
- 渚カヲル:同じく弐号機を操縦。正体は使徒で、「ぞっとするような美貌(びぼう)の持ち主」と言われるほどの美少年。
- 鈴原トウジ:参(さん)号機を操縦。シンジのクラスメートで、サードチルドレンの1人。
次に、新劇場版に出てくる主なパイロットをご紹介します。
- 綾波レイ:零号機を操縦。
- 碇シンジ:初号機を操縦。
- 式波(しきなみ)・アスカ・ラングレー:弐号機、参号機を操縦。アニメ版の惣流・アスカ・ラングレーと同一人物。
- 真希波(まきなみ)・マリ・イラストリアス:弍号機を操縦。仮設5号機の操縦も行う。
綾波レイと碇シンジは両作ともに同じエヴァのパイロットとして登場しており、重要人物であることがよくわかりますね。中でも綾波レイについて詳しく知りたいという方は、【エヴァンゲリオン】綾波レイの正体は?!実は人間ではない!!を併せてご覧ください♪
まとめ
- 「エヴァンゲリオン」は第3次アニメブームを巻き起こした伝説のSFアニメ作品。
- エヴァンゲリオンとは、謎の敵・使徒を倒すために開発された人型の巨大兵器。
- エヴァのパイロットになれる条件は、「母親のいない14歳の少年少女」。
- 綾波レイと渚カヲルは例外的にパイロットに任命されている。
- アニメ版と新劇場版で登場するパイロットは多少違う。
ここまで、エヴァのパイロットになるための条件、そして、エヴァを操縦する主要パイロットについてご紹介してきました!才能や努力によってなれるものではなく、まるで運命に導(みちび)かれるように任命されるのが、エヴァのパイロットなのですね。
アニメ終了から20年以上たった今でも彼らの姿はかっこいいですので、ぜひチェックしてみてくださいね♪
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