1990年代を代表する伝説的なアニメとして、今なお根強(ねづよ)いファンが多くいる作品『新世紀エヴァンゲリオン』をご存知でしょうか。2021年3月には新劇場版(しんげきじょうばん)が公開されるなど、その人気はいまだ止まることを知りません。
それほどの人気を獲得(かくとく)している一つの要因として、「人類 vs 使徒(しと)」という明確な対立構造が、観る人の興奮(こうふん)をかき立てていることが挙げられます。では、ここでいう使徒とは、一体何者で、どこから地球にやってくるのでしょうか。
そこで今回は、物語の鍵を握(にぎ)る使徒について、そして彼らがどこからやって来るのかをわかりやすく説明していきます!設定が複雑なことで有名なエヴァンゲリオンですが、知れば知るほどその奥深さに魅了(みりょう)されていきますよ♪
新世紀エヴァンゲリオンとは

本題に入る前に、このアニメについて簡単な紹介をしますね。『新世紀エヴァンゲリオン』は、大災害セカンドインパクトが発生した2015年を舞台に、人型決戦兵器エヴァンゲリオンに乗り込む子どもたちと、謎の敵・使徒との闘いを描いたSFアニメ作品です。
1995年から約1年にわたってアニメ放送され、その人気は社会現象にもなりました。エヴァ関連のグッズや映像ソフトが瞬(またた)く間に売れ、様々なメディアを活用し認知度を広めたことから、アニメビジネスを切りひらいた作品だと言われています。
主要な登場人物はエヴァンゲリオンのパイロットに任命された子どもたちで、今回紹介する使徒は彼らを襲(おそ)う強大な敵として描かれています。パイロットについて深く知りたい方は、【エヴァンゲリオン】パイロットになる条件とは?鍵は年齢と母の存在! をご覧ください♪
使徒とは

使徒とは、特務(とくむ)機関・ネルフという組織が本部を置く第3新東京市に襲来(しゅうらい)する、謎の生命体のことを指します。全て合わせると使徒は18体存在しますが、複数で連携(れんけい)することはなく、いつも必ず単体で襲来してくる点が特徴です。
なぜ、使徒がネルフを標的にしているかというと、彼らはネルフ本部に閉じ込められているアダムと融合(ゆうごう)することでサードインパクトを引き起こし、人類を滅亡(めつぼう)させようと企(たくら)んでいたのです。実際に閉じ込められたのはアダムではなく、リリスなのですが。
サードインパクト
サードインパクトは、アダムとリリスが融合することで発生する強大な自我(じが)によって、全人類が持つ「心の壁」を消滅(しょうめつ)させる、すなわち人類の肉体を消滅させてしまう大災害のことを指します。
アダムとリリス
第一使徒のアダムと、第二使徒のリリス。彼らは同じ使徒でも他とは全くの別物で、特別な存在です。アダムは、「使徒」という生命を生み出した存在、そしてリリスは、「人類」という生命を生み出した存在とされています。これら二種の生命は、彼らから誕生したのです。
使徒は、A.T.フィールドと呼ばれる目に見えない防壁(ぼうへき)を自身の周囲に展開しますが、普通の兵器ではこの防壁を突破(とっぱ)することはできません。唯一このA.T.フィールドに対応できるのがエヴァンゲリオンで、人類が使徒に対抗するにはエヴァを活用するしかないのです。
使徒がどこからやって来るかは不明

使徒はどこからやってきて、どこへ帰っていくのか。実を言うと、この答えはアニメ中では明らかにされておらず、判明していません。使徒が第3新東京市に用があることは分かっても、彼らがどこからやって来るかは分かっていないのです。
使徒がエヴァとの戦闘後にどこかへ帰っていくシーンは描かれておらず、そして何より、人類側から使徒がいる場所に向かうシーンも描かれていません。これについて、本編では登場人物の葛城(かつらぎ)ミサトが、「分かっていたらとっくにこちらから攻めている」と発言しています。
しかし、全く手がかりがないわけではありません。使徒を生み出したのはアダムであり、そのアダムが「入っていた」とされるのが、白き月というものです。この白き月をよく知っていると、使徒がどこから来るのかについて考察することができます。
黒き月と白き月

白き月とセットで覚えておきたいものが、黒き月です。エヴァの世界では、かつて宇宙に存在した知的生命体が生命の種を宇宙全体に撒(ま)いたとされています。その時撒かれた種のうち、別々の星に落下する予定だった白き月と黒き月が、地球という同じ星に落下したのです。
黒き月
黒き月は、現在の日本でいう箱根のあたりに落下しました。この黒き月の中には、第二使徒・リリスが入っていたとされています。リリスはLCLという液体を発生させることができ、このLCLによって地上に人類が誕生しました。
黒き月は、人類という生命が誕生するもととなった種である、ということが分かりますね。
白き月
対して白き月は、地球の南極に落下しました。この白き月の中には、第一使徒・アダムと裏死海文書が入っていたとされており、このアダムが、地上の支配者となるべく使徒を生み出したとされています。使徒という生命が誕生するもととなった種、それが白き月なのです。
さて、白き月は南極に落下した、と説明しました。使徒が生み出されるきっかけとなった白き月は、少なくとも南極に飛来したのです。このことから、使徒は南極で誕生し、南極から第3新東京市に襲来している、と推測できるのではないでしょうか。
といってもこれは単に一個人の考察であり、事実は明らかにされていません。使徒は南極からやって来るというのは、一つのアイデアとしてとどめておくことが望ましいでしょう。
まとめ
- 『新世紀エヴァンゲリオン』は、1990年代に社会現象を巻き起こした伝説のSFアニメ。
- 使徒とは、ネルフ本部のある第3新東京市に襲来する謎の生命体のことである。
- 使徒の襲来目的は、サードインパクトを引き起こし、人類を滅亡においやること。
- 使徒がどこからやって来るのかは明らかにされていない。
- 黒き月から人類、白き月から使徒が生み出された。
- 白き月の落下場所が南極であることから、使徒は南極からやって来るのかも。
ここまで、『新世紀エヴァンゲリオン』に登場する使徒とは何者なのか、そして使徒はどこからやって来るのかについて考察してきました。明らかにされていない謎がこのようにたくさんあり、読者の想像をかき立てるのも、このアニメの人気の秘訣(ひけつ)かもしれません。
アニメ終了から20年以上たった今でもその奥深さには惹(ひ)き込まれるものがありますので、気になった方はぜひアニメをチェックしてみてくださいね。
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