世の中でよく目や耳にする「愚直(ぐちょく)」と言う言葉。よくスポーツ選手が、自分のことを「愚直に頑張る」と表現することがあるので、ニュース番組などで聞きたことがあるかもしれません。皆さんは、そんな愚直という言葉の意味や使い方をご存知でしょうか?
「さすがスポーツ選手の皆さん、インタビューにも慣れていて、難しい言葉を使われるんだなあ。」と、いつも人ごとの様に聞いていました。そんな私は、実は愚直の意味をちゃんと理解できていなかったために、使いこなせていませんでした・・・トホホ・・・。
コロナウイルス感染症の流行に伴い、東京都医師会が『愚直なステイホーム』を呼びかけています。そこで、この機会に巷(ちまた)でよく聞く「愚直」の意味や使い方を調べてみました!さらに、愚直な人の意外な共通点についてもまとめてみましたので、ぜひご覧ください♪
愚直とはどんな意味?使い方を間違えると危険!?

愚直は、一般的には素直さを表現する良いイメージがあるかもしれません。しかし、「愚か」という漢字につられて、ついついネガティブな印象も持たれがちで、ぱっと聞いただけでは意味を判断しづらい言葉です。そんな愚直の意味について、分かりやすくまとめてみました☆
- 「愚か」と評したくなるほどに実直で本気であること。そのような姿勢で物事に取り組むこと。
- 『愚』は『おろか』、『直』は『ただしい』という意味。
- 類義語は、『生真面目』。
- 対義語は、ずる賢いことを表す『狡猾(こうかつ)』。
引用 weblioj辞書(外部リンクへ飛びます)
愚直というのは、非常にまっすぐであることを表す言葉だということが分かりました。愚直な人は、遠回りしてしまい、人に遅れをとる場合もあるかもしれません。横からそっと、「そこまでしなくても大丈夫だよ!」と教えてあげたくなるような感じがします。
さらに、愚直とは、ただまっすぐなだけではなく、融通がきかないという意味も含まれているそうです。使う場面によって相手に与える印象が異なるので、使い方をマスターをする必要がありそうですね!!
使い方のポイントは?例文を交えて解説☆

愚直は、使い方によって、ポジティブにもネガティブにも捉(とら)えられます。ビジネスシーンなどの大切な場面で、使い方を誤(あやま)り、相手に悪い印象を与えてしまっては大変ですね!そこで、シーンに合わせてバシッと使いこなすためのポイントをお伝えしていきます☆
目上の人に対しては使わない
万が一、目上の方に対して「愚直な方ですね。」なんて言ってしまわない様に注意しましょう☆融通が効かない人という意味も含まれているので、失礼な印象を与えてしまいます!ここでは、肝心な誠実さについては伝わりにくいので、お伝えした分だけ損をしてしまいます。
それに、どうしても愚直に使われている「愚」のイメージはついてまわりますよね。やはりここは避けておいた方が無難でしょう。一方で、目上の方について「誠実」という言葉で表現したインタビュー記事(外部リンク)があります。同じ様な意味だと「誠実」を使う方が良さそうです!
謙遜する時に使うのが◎
政治家の方が、自分の主張について「愚直に伝えていく」と話しているのを聞いたことがあります。愚直とは、「ずる賢さを捨てて、ひたむきに取り組む」自分の姿勢を表現しているのでしょう。この場合は、好感が持たれますね!
他には、後輩の姿勢について「アイツは、愚直に頑張ってるよ!」など、「不器用ながらも、地道に頑張る」ことを表現する時にも使うことができます。親しみがこもっている様に感じられますね♪この様に、自分が謙遜する時や、後輩などの頑張りを表現する時に使うと良いでしょう☆
愚直な人の特徴は?成功の秘訣にもなる!?

愚直は、もしかしたらそのまっすぐさが常識の範囲を超えていることから、「愚か」なんて思われてしまうこともあるかもしれません。しかし、人並み外れた真っ直ぐさが、実を結ぶ場合もあります。ここでは、愚直を追求した例についてお伝えしていきます!
愚直な人は継続ができる
『継続は力なり』という言葉、きっと多くの方が聞いたことがあるのではないでしょうか。何かに取り組んでいると、人間誰しも失敗してやめたくなる瞬間、飽きる瞬間がきますよね。そんな時でも、諦めずに続けることができたら、結果的に成功へ近づいたというエピソードもあります。
あの100円ショップ『ダイソー』創業者の矢野博丈(ひろたけ)さんが、成功の秘訣を紹介する東洋経済のインタビュー記事(外部リンクに飛びます)に出ています。そこでは、「愚直になる意外方法はなかった」といった様なお話をされているのです。もう、頭が上がりません。
周りからすると、一見「愚かしいほど」1つのことを続けることは、そうそうできることではありません。そういう私も、お恥ずかしながらよく途中で飽きて逃げ出してしまうタイプです・・・。でも、やはり何かを極めるためには、諦めず愚直に取り組む姿勢が必要なのかもしれません。
周りの人も応援したくなる
物事を要領よくこなすことは、決して悪いことではありません。むしろ、羨ましがられることの方が多いでしょう。一方で、一見遠回りしている様に見えるくらい、必死に何かに取り組む人は、自然と放っておけない存在になることもあります!
周りに味方が増えると、「期待に応えたい!」というパワーの源にもなりますね。ただ、愚直に続けてきた人というのは、自分の中にある目標に向かっているだけで、周りの人の目は気にしていないかもしれませんが・・・。それでも、やはり味方の存在は大きな力になるでしょう。
東京都医師会が呼びかけた『愚直なステイホーム』
5月14日、『緊急事態宣言』の解除に先立ち、『愚直なステイホーム』について呼びかけを行いました。私はこのワードを最初に聞いた時、頭では十分理解していながらも、同時に「ここまで頑張ったけど、まださらに頑張るのか・・・」と、どこか果てしなさも感じてしまいました。
愚直と聞くと、「何もそこまでしなくても・・・」という気持ちが湧いてくることもあります。しかし、これまでと同じ行動を続けるというシンプルさが、ゴールをグッと近づける一番の近道なのかもしれません。焦らずに、愚直に乗り越えていきたいですね!
まとめ
- 愚直とは、愚かなほどまっすぐであり、臨機応変に対応できないという意味も含まれている
- 相手を褒めるときに使うと、悪い意味にとられてしまう可能性があるので注意が必要
- 年上の方には使わない
- 自分が謙遜する時、目下の人について親しみを込める時に使用すると良い
- 愚直に頑張ることができる人には、成功する可能性もある
愚直という言葉は、良い意味と悪い意味の両極端のニュアンスを含んでいるため、一見すると難しい言葉の様に聞こえます。しかし、一度使い方をマスターしてしまえば、自分をアピールする際に有効な言葉であることが分かりました☆
また、「愚直に頑張る」ということは、物事を成し遂げるための基本姿勢なのかもしれません。一歩一歩、耐えて続けていくことが、運命の女神が微笑んでくれるきっかけになることもあるでしょう。そんな愚直さを、日頃からも意識していきたいと思います。
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