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世間でバターが不足していると騒がれるようになってから、もうかなりの年月が経ちますが、一向に改善されていないようですね。依然(いぜん)バターは高いままで、そうそう気軽には手を出せない物になってしまいました。
一般的な家庭の料理で一回10グラムのバターを使うとすると、バターだけで約20円!!高いですね~~!そこで、なんとかバターを安く買えないだろうか?と考えたときに、誰でも思いつくお店があると思います。そう!「業務スーパー」です。
業務スーパーは、いろんな食材が激安で買えるお店ですから、当然バターも安く手に入るのでは?と思うことでしょう。さて、実際はどうなのか?本当にバターを安く買えることができるのか?調べてみることにしました。結果を見てみましょう。
業務スーパーのバターの値段を比較しました
業務スーパーで扱っているバターは、オリジナルブランドのものではありませんので、他社でも流通しているものが販売されています。しかし、「業務用」ですので、内容量の多くて、普通のスーパーではなかなかお目にかかれないものを主に置いています。
【雪印バターで比較】
内容量の多い業務用ですと、価格が安く、お得になるイメージがありますが実際はどうでしょうか?まずは、普通のスーパーでも一般的に扱われている『雪印バター』で、値段を比べてみましょう。
一般のスーパーでは200gのものが売られていますが、業務スーパーでは業務用の450gのものが主に置かれています。なので、100gに換算してみました。
店名 | 内容量 | 値段 | 100gあたり |
---|---|---|---|
業務スーパー | 450g | 798円 | 177円 |
普通のスーパー (標準小売価格) |
200g | 410円 | 205円 |
楽天 | 200g | 450円 | 225円 |
楽天 | 450g | 972円 | 216円 |
これで見ますと、業務スーパーは圧倒的に安いですね。内容量が450gと一般的なバターの2倍以上の量がありますので、その点が気にならなければ、非常にお得です。
【ミルクを食べる乳酪バターで比較】
まずは一般的なバターで比較してみましたが、今度は「業務用」のバターで較べてみます。
業務用の450gのバターの中で、わりと目にする機会の多いマリンフード社の『ミルクを食べる乳酪バター』で較べてみましょう。
このバターは業務用のバターを扱うお店では、比較的普通に置いています。
店名 | 内容量 | 値段 |
---|---|---|
業務スーパー | 450g | 798円 |
楽天 | 450g | 857円 |
肉のハナマサ | 450g | 880円 |
コストコ | 450g | 878円 |
カルディ | 450g | 1198円 |
ここでも、業務スーパーに軍配(ぐんばい)が上がりました。これはもう「業務スーパーのバターは安い!」という結論で良いのではないかと思います。
しかしながら、商品が同じであるからには、世の中で品薄(しなうす)になった場合、やはり業務スーパーでも売り切れになったりします。それによる価格の変動もあるでしょうから、常にこの状態であるとは限らないでしょう。、バターは価格が上がりやすい傾向がありますから。
そんな中でも低価格を維持してくれる業務スーパーには感謝の一言ですね。
なんで高いの?バターが高い理由

では、なぜ、そんなにバターの値段が高騰(こうとう)するのでしょうか?ちなみに、日本は世界一バターの高い国だそうです。
安いですね!日本でもバターはかなり品薄になってるようですが、ポルトガルでは山のように売ってます。この写真に写ってるの、ほぼ全部バターw pic.twitter.com/LcNRcCBPoO
— 迷える仔牛 (@lost_calf) April 24, 2020
引用元:Twitter
そんな日本のバターが高くなる理由を、簡単にまとめてみました。
牛乳の副産物だから
バターは生乳(せいにゅう)から作られます。実は生乳から作られる乳製品には優先順位があるのです。
乳製品の作られる優先順位
- 飲料用牛乳
- ヨーグルト
- チーズ
- バター
この理由として、一つは賞味期限の問題、もう一つは利益率の問題があります。つまり、牛から摂(と)れた生乳は、まずは牛乳にしたほうが、安全で、利益も取れる、ということなのです。そして、最終的にヨーグルトにもチーズにもならなかった生乳からバターが作られているのです。
なので、例えば生乳の生産量が減った場合、先に牛乳、ヨーグルトの分を確保するので、最終的なバターの原料が不足して、値段が高騰します。それ以外にも、スイーツブームで、生クリームやチーズの消費量が増え、それらの生産が優先された場合も、バターの高騰の原因の一つになります。
「バターが不足する理由は、その生産構造にある。原料である生乳は腐敗しやすく、まずは最も鮮度が求められる牛乳や生クリーム用に一定量を確保し、残りがバターや脱脂粉乳への加工に回される。なので、生乳の生産量が減ってしまうと、牛乳が減った分よりも余計に減ってしまうことになる。「スーパーに並んでいる牛乳の量は減っていないのに、バターが不足するのはおかしいじゃないか」という声がよくあるが、その理由はここにある。バターは牛乳・乳製品の「最終調整弁」と呼ばれているゆえんだ。」
引用元:ZUU online(外部リンクへ飛びます)
バターが品薄になる理由はこういうことだったんですね。
生乳は輸入できない
日本では、生乳の自給率は100%です。つまり、牛乳に関しては全てが国産品ということですね。これは、生乳が腐りやすく、温度管理や賞味期限の問題で、輸入ができないことが原因です。
生乳が輸入できないので、国内生産量が落ちたときには、原料の調整ができません。その結果、先程の理由でバターの原料が不足するんですね。
バターの輸入を制限しているから
バターは冷凍の効く加工品ですから、「ならば製品となったバターを輸入すれば良いじゃないか」と思うかもしれませんが、バターは「国による独占貿易品目(どくせんぼうえきひんもく)」なのです。なので、民間が自由に輸入できるわけじゃないんですね。
これは、国内の供給を調整して、酪農家を守るため、と言われています。なので、民間による価格競争が起きにくく、値段も下がりにくいと言う訳です。
こうしたことをふまえると、日本のバターの値段は、今後劇的に下がるとは考えにくいです。また、「どこかのお店だけ、特別に安い」ということも無さそうです。すっかり高級品になったバターですが、値段については我慢して使うしかなさそうですね。
バターは冷凍保存ができる
バターは家庭でも冷凍で保存しておくことができます。業務用の大きなバターを買ったときは、すぐ使う分以外は全部小分けにして、ラップで包んで冷凍庫で保管します。こうすることで一ヶ月は保存できます。
料理に使うときは、冷凍のままフライパンに放り込んで良いので便利ですよ。もし一ヶ月以上使わないのであれば、包装の銀紙をはがさずにそのままジプロックで冷凍しましょう。これだと空気に触れないので、約一年程、保存できるそうです。
冷凍保存ができるのであれば、多少のまとめ買いも平気ですよね。安く買えるときにまとめて買ったほうがお財布には優しいでしょうね。
まとめ
- 業務スーパーのバターは市販よりかなり安い
- 日本のバターは世界一高い
- バターは価格が下がりにくい食品
- バターは冷凍保存が効くのでまとめ買いがお得
日本のバターは国が管理していて、価格が下がりにくい点から考えると、業務スーパーより安い店を探すのは徒労に終わるような気がします。
バターを安く使いたいと思ったら、価格の安い店やセールのときに大量に買って、冷凍保存して置くしか無さそうですね。もし業務スーパーに行く機会があるのでしたら、物のついでにバターを何個か買うのも、賢(かしこ)い買い方かもしれませんよ。
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