【半妖の夜叉姫(やしゃひめ)】の続編である【弐(に)の章】の製作が発表され、前作【犬夜叉】を振り返っている方も多いのではないでしょうか。前作【犬夜叉】は半妖の青年・犬夜叉と現代から来た中学生のかごめが、四魂の玉をめぐる旅をするお話でした。
そんな犬夜叉ですが、かごめと出会う前に桔梗(ききょう)と恋愛関係だったのです。犬夜叉と桔梗には悲しい過去があり、それを乗り越えて犬夜叉とかごめは結ばれたという経緯(けいい)があります。犬夜叉と桔梗が過去・現実と向き合おうとする姿は涙なしでは見れませんでした。
だからこそ、そうして結ばれた犬夜叉とかごめは固い絆で結ばれているのです。そんな物語の核を握る桔梗という女性について、そして犬夜叉と桔梗の過去について、ネタバレも交えてご紹介していきたいと思います!
桔梗とはどんな女性?

桔梗はかごめが生きる現代から500年前の戦国時代を生きた非常に高い霊力を持つ巫女(みこ)で、かごめが戦国時代にタイムスリップした時に出会った楓(かえで)の姉です。かごめが旅する戦国時代は桔梗が生きた時代の50年後なので、楓はすでに60歳のおばあちゃんなのですよ!
そんな桔梗は、妖怪の力を増幅しどんな願いも叶えてくれるという四魂(しこん)の玉をめぐって人間と妖怪が戦っていた当時に、四魂の玉を妖怪から守る役割を引き受けていました。
言葉数は少ないもののとても感情豊かで、弱い者に優しい愛情に溢れた女性で、巫女として弱者を救ってきたことでたくさんの人から慕われているのです。
桔梗はかごめの前世!
『犬夜叉』のヒロインである日暮(ひぐらし)かごめは、桔梗が生まれ変わった姿なのです。桔梗との共通点も多いのですよ。
- 顔がそっくり(犬夜叉がかごめに初めて会ったとき、桔梗と間違えていた)
- 武器が弓矢
- かごめにも桔梗同様、霊力がある
- 犬夜叉のことが好き
しかし対照的な部分も多々あり、かごめがどちらかと言えば「明るい」イメージなのに対し、桔梗は「静かな」イメージです。またこの世に生きているかごめに対して桔梗はすでに死んでおり、2人には「生」と「死」の対比もあります。
魂は同じでも対照的なかごめと桔梗。その間で犬夜叉の心が揺れ動く様子は、『犬夜叉』最大の見どころといってもいいくらいでしたよね。
アニメ版の声優は誰?
アニメで桔梗を演じていた声優は、日髙のり子さんです!『タッチ』の浅倉南役で一躍(いちやく)有名になった方ですね♪他の高橋留美子作品でも『らんま1/2』の天童あかねを演じるなど、るーみっくわーるどに縁の深い方なのです!
最初はかごめ役でオーディションをしていましたが、監督が桔梗役に抜擢(ばってき)したそうですよ。かごめ役だったはずが、かごめの前世である桔梗役になるというのは、なんとも感慨深いキャスティングです。
桔梗の人となりをご紹介しましたので、次からはいよいよ犬夜叉と桔梗の悲しい過去について見ていきましょう!
犬夜叉と桔梗の悲しい過去

犬夜叉と桔梗は500年前に恋愛関係にありましたが、ある悲しい出来事のために引き裂かれてしまいました。そして桔梗は命を落とし、犬夜叉は封印されてしまったのです。そのストーリーをご紹介します。
犬夜叉と恋に落ちる
ある日桔梗は、妖怪と人間のハーフである半妖の犬夜叉と出会います。初め犬夜叉は桔梗から四魂の玉を奪おうと考えており、桔梗もそんな犬夜叉を警戒(けいかい)していたのですが、2人は次第に、会うたび惹かれあっていくのです。
決定的なきっかけは、楓が百足上臈(むかでじょうろう)に襲われそうになり、それを犬夜叉が助けたことでした。桔梗はそのお礼を言うために犬夜叉と2人で会い会話し、いっそう2人の距離は縮まっていきます。しかし、この頃から桔梗の霊力は次第に弱まっていくのです・・・。
恋をして霊力が弱くなってしまう
桔梗はその頃、怪我をして動けない夜盗(やとう)・鬼蜘蛛(おにぐも)を介抱(かいほう)していました。鬼蜘蛛は自分の世話をしてくれる桔梗に恋心を抱きます。それは次第に邪(よこしま)なものに変化し、その悪意が妖怪たちを呼び寄せ一つになり、奈落(ならく)を生み出しました。
奈落は自分の手先の妖怪たちを桔梗のもとに差し向けるのですが、恋をしたことで弱くなった桔梗の霊力では妖怪が近づいていることに気づくことができません。犬夜叉と協力して辛うじて退(しりぞ)けることができたものの、戦いの中で楓の右目が失明してしまいます。
そのことに責任を感じ、巫女としての自分に限界を感じ始めた桔梗は、四魂の玉を使って犬夜叉を人間にして添い遂げようとし、それにより四魂の玉を消そうと考えます。犬夜叉もそれに同意し、2人は誓いのキスを交わすのですが・・・。
奈落の罠(わな)
桔梗と犬夜叉の関係を知った奈落は、2人を引き裂こうと企みました。奈落は犬夜叉と桔梗それぞれに化けて2人の前に現れ、攻撃し罵声(ばせい)を浴びせます。これにより犬夜叉と桔梗はお互い憎しみを抱くことになってしまうのです。
最後に犬夜叉は桔梗のいる村を攻撃し、四魂の玉を奪おうとするのですが、もう一歩のところで桔梗によって御神木に封印されてしまいました。桔梗は、犬夜叉に化けた奈落から受けた傷のため瀕死(ひんし)になってしまったため、自分の遺体と四魂の玉を一緒に葬(ほうむ)るよう楓に頼み絶命していくのです。
一生を約束した直後にこのような出来事があり、2人のショックはどれほどのものだったでしょう。深く心が傷つき、その悲しみからお互いを攻撃し合うことしかできなかったに違いありません。このように桔梗と犬夜叉は、奈落の罠によって運命を引き裂かれることとなったのです。
桔梗の最期

犬夜叉の封印から50年後、かごめにより犬夜叉の封印を解かれ、桔梗は鬼女・裏陶(うらすえ)により復活させられました。2人は再会しましたが、所詮死人である桔梗は、魂を取り込みながらでないと存在し続けることができません。
奈落の消滅を悲願に戦う桔梗でしたが、最後は奈落によって瘴気(しょうき)の沼に落とされ、衰弱し、犬夜叉の腕の中で消滅します。桔梗の「やっと・・・ただの女になれた・・・」というセリフは、涙なしでは見れませんでしたよね。
巫女としての生き方しか知らなかった桔梗は、犬夜叉に恋をし数奇な運命に翻弄されながらも、最期の瞬間だけは一人の女性としての生を生きることができたのですね。桔梗の最期は『犬夜叉』もう1人のヒロイン桔梗の最後はアニメ史に残る感動回!でも紹介していますよ♪
犬夜叉と桔梗の過去はアニメ・原作では何話?
犬夜叉と桔梗の過去を見ることができるのはアニメ第147・148話『めぐり逢う前の運命恋歌』です!しかしこれはアニメオリジナルの回で、原作にはこれにあたる回はなく、犬夜叉と桔梗の過去については原作のいろんな回に散りばめられているようですよ。
まとめ
- 桔梗とは高い霊力を持った巫女
- 犬夜叉と桔梗は惹かれあっていた
- しかし奈落の策略によってお互いを憎みあうように
- 桔梗は命を落とし、犬夜叉は封印された
- 50年後、桔梗は復活させられ、そして消滅した
犬夜叉と桔梗の悲劇的な過去は、『犬夜叉』の物語の軸になる部分でした。この過去があったから桔梗はかごめに転生し、犬夜叉たちの冒険が始まったのです。
もし犬夜叉が人間だったら、もし四魂の玉がなければ、もし奈落がいなければ、2人は普通の恋人同士だったでしょう。色々な「もしも」を想像してしまいますよね。
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