犬夜叉(いぬやしゃ)とは、小学館『週刊少年サンデー』で高橋留美子(たかはしるみこ)さんによって、1996年から2008年まで連載(れんさい)されていた戦国時代を舞台とするアクションファンタジーラブコメ漫画です。
作者の高橋留美子さんは犬夜叉のほかに『うる星やつら』『めぞん一刻(いっこく)』『らんま1/2』などが代表作にあります。彼女は「ラブコメしか描かない」と公言しており、彼女にしか描けない幅広い世界観(せかいかん)は「るーみっくわーるど」と称されているのですよ!
今回は、その中でも『犬夜叉』に出てくる主人公・犬夜叉とヒロイン・日暮(ひぐらし)かごめの二人の関係に、焦点(しょうてん)を当ててご紹介していきますね。
犬夜叉とかごめについて
犬夜叉は本作の主人公で、人間の母・十六夜(いざよい)と妖怪の父の間に生まれた男の子で、妖怪と人間のハーフです。犬夜叉の父については詳しく描かれておらず、謎に包まれたままです。年齢は200歳で人間の年齢に換算すると15歳くらいになります。
犬夜叉は、「けっ!」「なんでい!」や「やかましい!」などとぶっきらぼうで、荒っぽく余裕がない性格です。幼少期に半妖(はんよう)であることから、人間からも妖怪からも蔑(さげす)まれてきたためにこのような性格になったと言われているのですよ。
本作のヒロイン・日暮かごめは日暮神社に住む普通の人間の女の子です。彼女は15歳の誕生日に、神社内の祠(ほこら)にある骨喰いの井戸から、百足上臈(むかでじょうろう)という妖怪に引きずり込まれ戦国時代にタイムスリップしました。
もうひとりのヒロイン桔梗(ききょう)とは?
この話をするにあたってもう一人紹介しなければいけない少女がいます。戦国時代に生きていた四魂(しこん)を守る巫女(みこ)・桔梗です。
四魂の玉とはどんな願いでも叶えてくれる夢のような秘宝なのです!戦国時代の日本ではこの四魂をめぐり人間と妖怪の争いが絶えませんでした。そんな時代の中でも犬夜叉と桔梗は心から愛し合っていました。
しかし罠に(わな)はまり、ふたりはお互いを裏切ってしまうのです!玉を奪った犬夜叉は桔梗の最後の力によって封印され、桔梗自身も力尽きてしまうのでした。遺言(ゆいごん)によって、四魂の玉は桔梗の遺体(いたい)と共に燃やされ、四魂の玉はこの世から消え去ったのです。
犬夜叉とかごめの出会い
タイムスリップしたかごめは、自らを引きずり込んだ妖怪に襲(おそ)われます。ここでついに封印されていた犬夜叉と出会います。かごめは絶体絶命のピンチに陥(おちい)りますが、誰も解くことのできなかった犬夜叉の封印を強い霊力によって解き、命拾いするのでした!
実は、かごめについてもう一つ大事な情報があります。みなさんはかごめの前世はご存知でしょうか?犬夜叉が好きな人ならもう常識(じょうしき)ですよね。実はかごめの前世は犬夜叉が一度愛した人・桔梗だったのです。つまり、かごめは桔梗の生まれ変わりなのですよ!
かごめの中に眠っている四魂の魂を奪おうと、次々と妖怪が襲いかかってきました。かごめの放った矢が玉に当たり、周りに砕け散ってしまいます!妖怪たちはかけらでさえも取り込むと強さを増していく・・・。この事態を食い止めるために犬夜叉と四魂のかけらを探す旅が始まるのでした。
犬夜叉とかごめは仲が悪かった?
犬夜叉も四魂の玉を狙う者の一人でした。今までずっと孤独だったために、誰にも心を開かず、最初かごめのことも拒絶していたのです。旅が始まったかと思えば、ふたりはケンカばかりしていました。
たしかに自由奔放でわがままな犬夜叉と、周りのことを考えて育ってきたかごめがいきなり気が合うか?と考えてみると少し難しそうですよね。ぶっきらぼうな物言いとか明らかに自分の欲のために動くとか、いい気はしないですよね!
共に困難(こんなん)を乗り越えていくうちに、かごめの犬夜叉に対する気持ちが徐々に恋心へと変わったのでしょう。犬夜叉も最初は自分の欲しいもののために一緒にいますが、時間がたつにつれて、だんだん惹かれていったのではないでしょうか。
桔梗の犬夜叉に対する思い
自分の前世が復活して登場?!そんなことないのが普通なのですが、るーみっくわーるどではあるんですよね。なんともファンタジーな展開です!犬夜叉の世界観には本当に引き込まれますね♪この場面は『犬夜叉』漫画で第6巻、アニメは第15話で出てきます。
またもや四魂の玉を狙う妖怪・裏陶(うらすえ)は、生前四魂を守っていた桔梗を術で蘇(よみがえ)らせ四魂のかけらを集めさせようとずるいやり方を企(たくら)んでいました。裏陶は村を襲い、桔梗のお墓から遺骨(いこつ)を盗んで行ったのです!
取り返すために犬夜叉たちは裏陶を追いかけます。かごめはその道中で、犬夜叉が桔梗のことを大切に思っていた気持ちに気づきました。好きな人が違う人を思う気持ちに気づいた時の辛さは、告白していないのに振られたような感じがしますよね。
犬夜叉と桔梗の最後
桔梗の骨とお墓にあった土を使って裏陶は作戦を実行しようとしますが、四魂の玉の持ち主は桔梗ではなく転生したかごめでした。そのことに気づいた裏陶はかごめを攫(さら)い、玉を奪おうとします。しかし、蘇った桔梗によって阻(はば)まれたのでした。
桔梗は裏陶に蘇らされたあと、生前よりも感情の起伏(きふく)が激(はげ)しくなりました。その影響から犬夜叉のそばにいるかごめに対して、激しい憎(にく)しみを抱くのでした。ある時、桔梗は追ってきたかごめの動きを術で封じ、犬夜叉をわざと来させてかごめの前でキスします。
犬夜叉の意識を奪い共に地獄に行こうとしますが、かごめに邪魔されて失敗に終わるのでした。犬夜叉は無数の妖怪の集合体・奈落(ならく)に追われる桔梗を助けます。桔梗は犬夜叉に「奈落に想いを寄せられている」と伝えました。私あの人に取られちゃってもいいの?作戦ですね。
犬夜叉は一途で単純な男
犬夜叉は桔梗の強い思いに応えます。犬夜叉は、桔梗にプロポーズのような言葉を伝え抱きしめました。なんて罪深い男!忘れてはいけないのが犬夜叉は人間で言うとまだ15歳の男の子なんですよ。犬夜叉の決め台詞を見てみましょう。
犬夜叉の桔梗を思う気持ちが痛いほど分かりますよね・・・。しかし、奈落との闘(たたか)いで最後の力を振り絞り、力尽きて最期を迎えようとしている桔梗に、犬夜叉は自分の想いを素直に打ち明けました。桔梗がもし生きていたら、かごめではなく、桔梗を選んでいたかもしれませんね。
三人の三角関係について興味があるという方はこちらの犬夜叉と桔梗、かごめは三角関係?その理由は涙なしでは見られない?をぜひご覧ください!
犬夜叉にライバル登場!狼の妖怪『鋼牙(こうが)』とは何者?
「かごめばかり辛い気持ちをしてない?!」と思っているみなさん。安心してください。次は犬夜叉にもライバルが現れます。男の子を取り合って女の子が悲しい想いをしているより、女の子を取り合っているシーンが好きな方は多いのではないでしょうか?
狼の妖怪・鋼牙(こうが)が現れます。彼も荒っぽい性格をしていますが、仲間のためなら自分は犠牲になってもかまわないという仲間想いな男です。喧嘩っ早く見えるかもしれませんが理由なしにすることはありません。ふとしたことがきっかけで、かごめのことを好きになりました。
鋼牙は犬夜叉に正々堂々と「おれはかごめに惚れてんだ!」と宣言しました。それから鋼牙は何かにつけてかごめを守ります。そのたびに機嫌が悪くなる犬夜叉。イライラしすぎて、かごめに対して強く当たってしまうのです。
鋼牙が犬夜叉とかごめを結び付けた?
理不尽な態度を取られたかごめは、現代に一度帰りますが結局は犬夜叉の元に戻ります。一度離れたことで犬夜叉は、かごめがいつも隣にいることが当たり前ではないこと、さらに大切な存在であることに気づいたんでしょうね。
犬夜叉は桔梗がいなくなったあと、しばらく一人で落ち込んでいたことをかごめに謝り、今度はかごめを命がけで守ることを誓(ちか)い物語は終わりを迎えます。桔梗のことは踏ん切りをつけ、かごめを幸せにすることを選んだのですね♪2人が末永く幸せになれることをお祈りします!
まとめ
- 犬夜叉と桔梗は両想いだった
- かごめは桔梗の生まれ変わりであった
- ライバルが現れたことによって犬夜叉とかごめの距離が近くなった
犬夜叉もかごめもまだ中学生くらいなのに恋愛の大切なことを教えてくれたように思えます。最初にも書きましたが高橋留美子さんの作品はラブコメが多いのです。今回の記事で興味が湧(わ)いた方は、『犬夜叉』だけでなく他の作品もぜひチェックしてみてくださいね!
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