犬夜叉は高橋留美子(たかはしるみこ)先生原作で、週刊少年サンデーにて連載(れんさい)されていました。四魂(しこん)のかけらを仲間と集め、宿敵である奈落(ならく)を倒す少年雑誌ならではのバトル漫画(まんが)ですが、恋愛要素もたくさん描(えが)かれています。
中でも注目してほしいのが、奈落の分身である『神楽(かぐら)』と屈指(くっし)の人気を誇(ほこ)る『殺生丸(せっしょうまる)』とのエピソードです!
神楽は誰にも縛られない生き方の殺生丸に心惹(ひ)かれていき、殺生丸もまた神楽に対して心を開いていきます。神楽と殺生丸・・・二人は結ばれるのでしょうか。今回はそんな神楽と殺生丸についてご紹介します♪
神楽と殺生丸とは?
神楽と殺生丸は始め敵同士という立場でしたが、神楽の自由になりたいという目的のため殺生丸に奈落を倒して貰(もら)おうと考え、仲間のようになっていきます。そんな神楽と殺生丸がどのような人物なので紹介していきますね♪
神楽のプロフィール
神楽は奈落から生まれた風の妖怪で、見た目年齢17歳の女性です。真っ赤な瞳と黒い髪が印象的で、手には大きな扇子(せんす)を持っています。
強気な性格で素直にはなれず、『ツンデレ』という言葉がまさにぴったりです。そんな神楽は、奈落に握られた心臓を取り返し自由になりたいと強く思っていました。しかし、自分の力だけではどうすることも出来ないため、犬夜叉や殺生丸を利用して奈落を倒そうと計画します。
特に殺生丸に対してはその強さを見て「奈落を倒せるのは殺生丸だけだ!」と直感し、「助けてほしい」と思うのですが絶対に言えず、さりげなく弱点などを伝えに来るのですよ。
殺生丸のプロフィール
殺生丸は、物語の主人公である犬夜叉の異母兄(いぼけい)で、見た目年齢19歳の青年です。長い銀髪と中性的な顔立ちが特徴の『イケメン』なのですが、性格は冷たく優しさを全く持っていません。実際に、弟である犬夜叉に対しても『半妖(はんよう)』と毛嫌いしていました。
殺生丸は犬夜叉と違い両親ともに大妖怪であり、その血統に誇りを持っています。自分自身の強さにも絶対の自信があるため、父が自分へと残した癒しの剣『天生牙(てんせいが)』に対して非常に強い不満を持っていました。
しかし、それは父からの「他人を思いやる心を持って欲しい」というメッセージだったのです。物語の序盤(じょばん)ではそれに気づく事無く、犬夜叉が持つ『鉄砕牙(てっさいが)』を自分に遺(のこ)さなかった父へ激しい憤(いきどお)りを感じています。
神楽と殺生丸の出会い

二人の出会いは原作では17巻第5話『本当の強さ』、アニメでは第45話『殺生丸、闘鬼神(とうきじん)を振るう』に描(えが)かれています。
りんが草むらでお留守番している所へ、殺生丸が戻って来るのですが、そこに待ち伏せしていたかのように神楽が現われるのです。奈落と同じ匂いのため殺生丸は警戒(けいかい)しますが、神楽は何もせずに妖刀『闘鬼神』の情報だけを伝えて去りました。
その後、闘鬼神を巡って犬夜叉と殺生丸は戦いを繰り広げます。そして、その様子を遠くから見守っていた神楽は、殺生丸の強さに驚き好意的な感情を持つようになるのです。
神楽と殺生丸の想い
神楽も殺生丸も素直な性格ではありませんので言い争いばかりでしたが、少しずつ相手を思いやる感情をぶつけるようになります。そんな神楽と殺生丸の胸キュンエピソードから、相手をどのように想っているのか考察していきますね。
殺生丸に助けられ
アニメ第166~167話『二人の絆(きずな)四魂(しこん)のかけらを使え!』、原作では35巻~36巻のお話です。神楽はとある敵に致命傷を負わされ、殺生丸一行の前で倒れてしまいます。最初は無視をする殺生丸ですが、りんに促(うなが)され神楽を助けました。
皮肉なものですが、神楽の心臓は奈落が持っていたので不死となっており、傷は塞がり元に戻ります。命拾いした事にほっとしたのと同時に、傷を負ったときに死を覚悟した神楽はこんな事を思いました。
死ぬ前には好きな人に会いたいものですよね。神楽もまた絶対に本人には言いませんが、死ぬ前に殺生丸に会いにきたのですよ!
「神楽」と名前を呼ぶ殺生丸
同じく、アニメ第166~167話『二人の絆 四魂のかけらを使え!』、原作では35巻~36巻のお話です。神楽は奈落の心臓が隠してある場所を伝えようと、殺生丸の元にやってきました。その時、初めて殺生丸は神楽の事を名前で呼びます。
りんと出会い少し優しくなった殺生丸ですが、他人に対してはまだまだ冷たいことも多く、名前を呼ぶなど絶対にありません。つまり、神楽には多少なりとも心を許したという事になりますね!愛情では無いかもしれませんが、嫌いという訳でもなさそうです。
そんな殺生丸の魅力(みりょく)については、犬夜叉の殺生丸はなぜかっこいいと評判なのか?その魅力を徹底解説!にも記載されていますので、ファンの人はぜひこちらも読んでときめいて下さいね☆
神楽の死
アニメ完結編第2話『神楽の風』、原作では38巻第6話『風』で神楽は最後の瞬間を迎えます。もう動く力も残っていない神楽の前に殺生丸が現れ、こんな語り合いをしました。
神楽「殺生丸・・・」
殺生丸「血と瘴気の臭いを追ってきた」
神楽「そうかい、奈落だと思って・・・がっかりしたかい?奈落じゃなくて」
殺生丸「お前だとわかっていた」
神楽「・・・そっか」
神楽(わかっていて来てくれたのか)
殺生丸(天生牙では救えぬ)
殺生丸「逝くのか」
神楽「ああ・・・もういい・・・」
神楽(最後に、会えた・・・)
神楽は最後に殺生丸に会えて幸せそうに微笑むのです。殺生丸もまた、表情には出さないものの神楽の気持ちを受け取ったかのように最後の瞬間まで見届けました。天生牙を使おうとするあたりからも、好意的な感情を持っているのは間違いなさそうですね。
神楽の最後については、犬夜叉の神楽がかわいいすぎると話題に!風の妖怪その散り際にも注目!にも詳しく書かれていますので読んでみて下さい。
殺生丸の変化
いままでの殺生丸は、自分以外の他人がどうなろうと関係なく、同情や愛情などの感情は一切持っていませんでした。そんな殺生丸に心の変化があらわれたのは、魍魎丸(もりょうまる)との戦いの最中です。
魍魎丸は、神楽の死を「無駄死にだったな!」と侮辱(ぶじょく)するのですが、その発言に殺生丸は怒りをあらわにしたのですよ!
いつもクールな殺生丸がここまで感情をあらわすのは珍しいことで、ファンも驚いたでしょう。殺生丸は神楽の死で『自分ではない誰かのために怒り悲しむ』という感情を知ったのですが、それは殺生丸が神楽に対して特別な感情を持っていた証(あかし)ではないでしょうか。
まとめ
- 神楽と殺生丸は結ばれることはなかった
- 神楽は殺生丸に憧れを抱いていた
- 殺生丸も特別な感情を抱いていた
- 神楽の最後を看取(みと)ったのは殺生丸
神楽は風のように自由な殺生丸に憧れていました。殺生丸については、恋愛感情かはわかりませんが特別な気持ちを持っていたことは確実です。神楽と殺生丸が結ばれる事を望んでいたファンも多かった事でしょう。手を取り合う神楽と殺生丸も見てみたかったですね。
コメントを残す