大人気アニメ【犬夜叉(いぬやしゃ)】には個性豊かなキャラクターが多数登場し、ファンを虜(とりこ)にしています。主人公の犬夜叉と、兄である殺生丸はファンからも大変人気ですよね♪魅力的なキャラクターが物語をより面白くさせているのが人気な理由でもあるのです。
犬夜叉は高橋留美子先生の作品でもシリアスなシーンが多い漫画で、各キャラはそれぞれ悲しみや憎しみを背負っています。悲劇のヒロインと呼ばれた桔梗(ききょう)もその一人ですが、実はもう一人とても悲しい過去を背負った、琥珀(こはく)というキャラがいるのですよ。
琥珀(こはく)は、見た目にも大人とは言えない少年なのですが、その小さな背中にはたくさんの物を背負っているのです。そんな琥珀の最後はどうなったのか、詳しくご紹介していきます♪
琥珀はどんなキャラクター?

琥珀はりんと年が近く、まだまだあどけなさの残る男の子です。そばかすがチャームポイントになっており、犬夜叉一行と共に旅をしている珊瑚(さんご)の弟でもあるのですよ。琥珀は登場時11歳の少年で、現代で言うと小学校4年生~5年生くらいになります。
犬夜叉の中では比較的真面目なキャラクターで、ギャグ要素も少ないのが特徴(とくちょう)です。見た目には少年を感じるのですが、どこか物憂(ものう)げな表情をしており、悲壮感(ひそうかん)が漂(ただよ)っているのです。
その悲壮感がなぜ生まれたのかは奈落(ならく)と琥珀の関係にありました。
琥珀と奈落

元々琥珀は父や姉、そして仲間たちと妖怪(ようかい)退治の仕事をしていました。ある日、妖怪退治に赴(おもむ)いた先で奈落の罠(わな)にはまってしまうのです。奈落は蜘蛛(くも)の糸を張っており、そこに踏み込んでしまった琥珀は奈落に操られてしまいます。
そして琥珀の武器である鎖鎌(くさりがま)で父や姉、仲間たちまでも惨殺(ざんさつ)してしまい、最後には琥珀自身も弓矢で射抜かれ死んでしまうのです。しかし琥珀は、奈落に四魂(しこん)のかけらを入れられたことにより、生き返らされてしまいます。
奈落に四魂のかけらを埋め込まれた琥珀は、記憶を改ざんされ、奈落の忠実な下僕(げぼく)となってしまいました。これを見ていたファンの中には奈落に心底腹がたった人も多いのではないでしょうか?こんな卑劣(ひれつ)な手段を使うなんて奈落が許せませんよね!
琥珀と珊瑚の関係

奈落に生き返らされた琥珀は、姉である珊瑚が生きているとは知りませんでした。珊瑚もまた、琥珀が生きていることを知らなかったのです。
仲の良い兄弟がお互いに再会した時、通常であれば感動するシーンなのですが、琥珀は奈落に利用されていたため残虐な行為を繰り返してしまいます。琥珀の変わってしまった姿を見た珊瑚はとても大きなショックを受け、やめさせようとするのですが琥珀に攻撃されてしまうのです。
このことは犬夜叉一行と共に旅をする珊瑚の心に、深く残ってしまいます。珊瑚は必死で止めようとしますが、顔色一つ変えず平然とした顔をしている琥珀がとても印象的でしたね。
奈落に生き返らされた後は?

琥珀は自らが父や仲間たちを殺してしまったという現実をなかなか受け入れられず、記憶を取り戻すことを心が拒否していたのです。そのため、琥珀は心に葛藤(かっとう)を抱えながら奈落に言われるがまま残虐(ざんぎゃく)な悪事に手を染めてしまいます。
琥珀は作中でも奈落の残虐な命令に納得が出来ず、「なぜ殺さなければいけないのか?」と思い悩むシーンがとても印象的なんですよ。琥珀がもともと持っている優しい心が、意識せずとも奈落の術と戦っているのでしょうね。
そして紆余曲折(うよきょくせつ)がありながらも、琥珀は記憶を取り戻すことが出来、奈落を倒そうと決意し、まだ洗脳状態であるふりをしながら奈落の心臓を狙います。しかし危機的状況に陥(おちい)り犬夜叉一行に助けられるのです。
琥珀と桔梗

琥珀は犬夜叉一行に助けられ、共に行動するようになりました。桔梗(ききょう)は、ある日犬夜叉に「奈落が完全な四魂の玉を手に入れた時、四魂の玉ごと奈落を浄化(じょうか)する。」と話します。
しかし、琥珀は四魂のかけらで生かされているため、奈落を倒す=琥珀の死を意味するのです。その話を聞いていた琥珀は桔梗に「自分のかけらを使ってほしい。」と懇願(こんがん)します。
桔梗は奈落に愛する者を奪われ、琥珀もまた桔梗と同じように傷つけられていたため、同じ傷を持つ者同士気持ちが痛い程分かってしまったのでしょうね。そんな二人は共に行動するようになり、信頼関係が芽生えていきます。
琥珀の最後

琥珀は桔梗の傍(そば)に居ることで、「気持ちが楽になり心が浄化されているようだ」と語っていますが、反対に桔梗は琥珀の命を犠牲(ぎせい)にしてしまうことに葛藤していました。本来ならば命を救う巫女である桔梗が琥珀の命を差し出してまで奈落を倒そうと考えているのです。
琥珀の命を犠牲にすることなく、奈落を倒す方法を考えますがどれも失敗に終わってしまいます。何よりも奈落を倒すことを最優先に考えていた桔梗ですが、琥珀と共にいることで桔梗の心も変わっていったのでしょうね。
琥珀によって桔梗が心を動かされたのは、共通点が多かったからでしょう。【犬夜叉】桔梗はなぜ復活したのか?悲運の巫女と呼ばれる理由とは?では桔梗の過去について詳しく紹介しています♪
琥珀が過去を乗り越える・・・!
ついに奈落との決戦を迎えた琥珀は、汚れた四魂のかけらの影響で忌(い)まわしい過去を見せられているのです。奈落は琥珀に悲惨な過去を見せることによってまたもや操ろうとしますが、桔梗の魂が四魂のかけらに宿(やど)り、琥珀にも光が見えました。
光を見た琥珀は、「おれの罪は消えたわけじゃない。だけど、もう逃げない。向かい合って生きる。」と決意します。これは辛い過去を封印するのではなく、過去と向き合い乗り越えようとしたのですね。
奈落に生き返らされることなく、「あのまま死んでいればどんなに楽だったか」と思っていた琥珀が、自ら生きることを選んだのです。琥珀が大きく成長したことが感じられますよね。
桔梗は琥珀を選ぶ!
桔梗の光により、琥珀は過去と向き合う決意をしました。その時奈落により琥珀の四魂のかけらが盗られてしまうのです。皆が琥珀は死んだと思い絶望する中、桔梗の光が琥珀に宿ります。その桔梗の光によって琥珀は再び息を吹き返すのでした。
桔梗はこれまで奈落を倒すためには自分自身が四魂のかけらを使うしかないと思っていましたが、犬夜叉やかごめ達が琥珀の命を救うため、懸命(けんめい)に奈落と戦う姿を見て心を動かされたのでしょう。
頑(かたく)なだった桔梗の心を動かし、最後には命を救った桔梗は巫女らしい本来の姿でしたね。そして最後にはやはり、犬夜叉やかごめ達を信じたということでしょう。
まとめ
- 琥珀は奈落により操られていた
- 過去の記憶を取り戻す
- 奈落を倒すため自分の命を犠牲にしてでも、四魂のかけらを使って欲しいと懇願する
- 奈落との戦いで琥珀は過去を乗り越える
- 桔梗の魂は心を動かされ、琥珀に宿る
悲運のヒロインと呼ばれた桔梗と琥珀はお互いに行動を共にすることで、心が癒(い)やされたり信頼し合ったりします。その姿に何とも言えない切なさがありましたね。孤独を背負い、大切な人を自らの手で傷つけてしまった過去は2人に共通しています。
そんな二人がたがいに寄り添うことでお互いの心の傷を癒していたのでしょうね。ギャグ要素も多い犬夜叉ですが、シリアスで泣けるシーンもたくさんあるのですよ。キャラクターそれぞれの個性が光り、いつまでも飽きさせないことがファンが多い理由かもしれませんね♪
続編である【半妖(はんよう)の夜叉姫(やしゃひめ)】にも琥珀は登場していますので、是非チェックしてみてくださいね。
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