京極夏彦の『百鬼夜行 陽』とは?物語のあらすじ構成と感想をご紹介!

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皆さんは、百鬼夜行(ひゃっきやこう)と聞くとどのようなイメージが浮かぶでしょうか?妖怪の行列、怖い、おどろおどろしいなど・・・様々ですよね。そんな怖いイメージのある百鬼夜行をテーマにした物語は色んな作家さん達によって描かれています。

その中の1人、推理小説で有名な京極夏彦(きょうごくなつひこ)さんも百鬼夜行を取り扱った物語「百鬼夜行シリーズ」を出しているんですよそこで今回は、妖しくもどこか惹かれる京極夏彦さんによる小説シリーズ『百鬼夜行 陽(よう)のあらすじや感想について紹介したいと思います!

京極夏彦の『百鬼夜行 陽』はどんな小説?

『百鬼夜行 陽』は10篇(ぺん)の短編で構成される作品なのですが、タイトルだけ聞くと「妖怪がたくさん出てくる、昔の話なのかな?」と疑問に思いますよね?「妖怪ものは不気味だし怖いから・・・。」という気持ちから、手に取るのをためらってしまうのではないでしょうか。

しかし『百鬼夜行 陽』はひたひたと迫りくる恐怖だけではなく、つい読み進めてしまいたくなる心にズッシリと響く背景や、短編だからこそ様々な物語を読むことができる作品になっています。まずはあらすじと物語の構成はどのようになっているかを見ていきましょう!

『百鬼夜行 陽』のあらすじ

京極夏彦さんの『百鬼夜行シリーズ』の登場人物(脇役)のサイドストーリーで、『百鬼夜行 陰(いん)』から続く物語です。心に凄(すご)む悪しきものに憑(つ)かれてしまった人たちの戸惑いと崩壊。彼らの過去や因縁を妖怪というキャラクターで比喩(ひゆ)し『妖しきものとして物語ります。

皆さんお気づきかと思います。この作品、ただの妖怪のお話ではないのです!『妖しきもの』を凄ませた登場人物たちが、複数の物語の中でどのような状況に陥(おちい)っていくのかを知ることができるホラー小説となっています。ハラハラドキドキしながら読み進めていくことができそうですよね♪

10篇の『妖しき』物語

『百鬼夜行 陽』は全部で10篇からなる物語と先ほどもお話しましたが、どのような妖しき物語と登場人物がいるのか、一緒に見ていきましょう!

短編集のタイトル・登場人物・あらすじ
  • 青行燈(あおあんどう)・・・『陰摩羅鬼の瑕(おんもらきのきず)』サイドストーリー。

 登場人物は平田謙三(ひらた けんぞう)。

 いるはずのない兄弟に悩まされる伯爵(はくしゃく)家の管理人の物語。

  • 大首(おおくび)・・・『陰摩羅鬼の瑕』と『邪魅の雫(じゃみのしずく)』のサイドストーリー。

 登場人物は大鷹篤志(おおたか あつし)。

 性欲にまつわるうしろめたさに苦しむ刑事の物語。

  • 屏風闚(びょうぶのぞき)・・・『絡新婦の理(じょろうぐものことわり)』のサイドストーリー。

 登場人物は多田マキ(ただ まき)。

 娼婦(しょうふ)あがりの老婆のお話。

  • 鬼童(きどう)・・・『邪魅の雫』のサイドストーリー。

 登場人物は江藤徹也(えとう てつや)。

 母親が死んでも何も感じない江藤自身の物語。

  • 青鷺火(あおさぎのひ)・・・『狂骨の夢(きょうこつのゆめ)』のサイドストーリー。

 登場人物は宇田川崇(うだがわ たかし)。

 光る鷺を見た、田舎に疎開(そかい)する小説家の物語。

  • 墓の日(はかのひ)・・・『鵺の碑(ぬえのいしぶみ)』のサイドストーリー。

 登場人物は寒川秀巳(さむかわ ひでみ)。

 植物学者だった父親の謎の死因を求め、日光に行く物語。

  • 青女房(あおにょうぼう)・・・『魍魎の匣(もうりょうのはこ)』のサイドストーリー。

 登場人物は寺田兵衛(てらだ ひょうえ)。

 箱作りの職人が地獄の戦地から復員した後の物語。

  • 雨女(あめおんな)・・・『邪魅の雫』のサイドストーリー。 

 登場人物は赤木大輔(あかぎだいすけ)。

 厄(やく)落としに失敗した人の何をしても上手くいかない物語。

  • 蛇体(じゃたい)・・・『鵺の碑』のサイドストーリー。

 登場人物は桜田登和子(さくらだ とわこ)。

 蛇が怖くて仕方のないホテルのメイドの物語。

  • 目競(めくらべ)・・・『姑獲鳥の夏(うぶめのなつ)』以下「百鬼夜行シリーズ」全作のサイドストーリー。

 登場人物は榎木津礼次郎(えのきづ れいじろう)。

 人に見えぬものが見える男が探偵になった理由の物語。

ご覧の通り、妖怪の名前や怪現象のついた物語がタイトルの百鬼夜行に掛かっているのです!そんな世界観たっぷりの作品ですが、面白いのでしょうか?はたまた、恐怖が勝(まさ)るのでしょうか?作品を読んだ人の感想をまとめてみました!

『百鬼夜行 陽』を読んだ感想は?

実際に小説を手に取った人たちの声をまとめてみました。『百鬼夜行 陽』を「陰」から読んだことのある人には「うんうん・・・!」と頷(うなず)くことができ、未読(みどく)の人には参考になると思います!それでは、見ていきましょう!

  • 登場人物が闇にのまれていく日常に鳥肌がたった。
  • 元ネタを知らない初見でも楽しめた!他の作品も読んでみたい。
  • 短編ながら、ボリュームがあって読み応え抜群!
  • のめりこむように読めるが、少々気が滅入る。
  • シリーズ全部を再読したくなった。
  • 普段生活している中で目を逸(そ)らしてきたことを突き付けられ、学びを得た気分。

作品の背景を知るほど味わい深く楽しめる傍(かたわ)ら、ホラー小説ということもあり、暗い気持ちになった人もいるようです。ですが『百鬼夜行シリーズ』を読んだことがない人も、読んだことがある人も共通の感想は「読み応えがあり、他作品や同シリーズを読みたくなる!」ということでした。

まとめ

  • 『百鬼夜行 陽』は闇を抱えた人間の気持ちを妖怪に例え『妖しきもの』と比喩したホラー小説。
  • 一つの長編作品ではなく、全部で10篇からなる短編小説。
  • 物語のタイトルは全て妖怪の名前や怪奇現象になぞらえている。
  • 非常に読み応えがあり、他作品や同シリーズを再読したくなる。
  • 日常生活と重なる部分があり、学びを得られた。

ここまで京極夏彦さんの『百鬼夜行 陽』について一緒に見てきました。個性豊かですが、それぞれ闇を抱えている登場人物やこの作品は、読み終わった後は必ず、著者の京極夏彦さんが伝えたい『妖怪』の真の正体に気づくことができる作品です。

最初は妖怪がたくさん出てきて古めかしく、怖い作品かと思っていましたが、「もし自分が同じ状況に陥ったらどうするんだろう・・・。」と人生そのものを考えさせられることもあり、この作品を知れてよかったと思えます。そして、お気に入りの物語を見つけることもできました!

皆さんも妖しくて悲しくも、どこか惹かれてしまう世界を体験してみませんか?今まで知ることのなかった新しい物語を味わえるかもしれません・・・!

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